作品解説 vol.18
自分の中でコルセットがブームで、前から白いコルセットと包帯の女の子が描きたい描きたいと思っていたのでついに描きました。できたらそのうちカラーでも同じモチーフで描きたいなあと思っています。
この絵はタイトルで非常に悩みました。私は、タイトルで絵から受ける印章がかなり変わると思っているので、タイトルを割と重要視しています。[そうは言ってもたいていはスパッと決めちゃうのですが。]沢山候補があり、最終的に「ギブスと白い鳥」というタイトルと「空の屋上」で悩み、後者になりましたが、前者も捨てがたいイメージでした。
ちなみにこの絵は最後まで「造花屋敷」の発行物にするか「赤い〜」の発行物にするか悩みました。どちらの要素もあったので。結果的に、どちらかと言えば前者かなぁという事になりました。「赤い〜」の方でも毒のある作品は発行していきたいと[以前から]思ってましたので、本当に悩んでしまいました。
前から四季の連作をやりたいやりたいと思っていたので、やっと実行に移せて嬉しく思っています。四季の連作は実は去年から着想があり、去年の春に「春」の下描きをし、色が決まらない為後回しにし、夏に「夏」の下描きをし、気に入らなかったので改良しているうちに季節が流れ、秋はイメージが固まらないから描かないままで、冬でやっと、という感じで気合いは充分でした。
冬はとにかく「ソリと雪の妖精を描く!」と決めていたので、イメージがはっきりしている分、早く仕上がると思ったのですがとんだ見当違いで、ここまで時間を費やした作品は久しぶりでした。[汗]二種つなぎの便せんなので構図の取り方で試行錯誤し、下描きで既に二日以上使いました。色塗りを始めると、ソリに乗った女の子の服の色を、モスグリーンにするかワインにするかで悩み、結局間をとってああいう柄の服になりました。(笑)私が描いたにしては珍しい柄の服になったんじゃないかと思います。これはこれで無地よりこの娘には似合うのではないかと、結果的に気に入っています。
しかし、この娘の服を計算外の色にしたが為に周りの色の予定が一気に変わることになり、その場その場の閃きとイメージで塗っていく事になりました。[ふだんはかなりおおまかにですが、どの辺りにどんな色を塗るかあたりをつけているのです。]結果的に始めの色彩イメージとは[当たり前ですけど]違う仕上がりになりましたが、周りの友達何人かに「絶対はじめのイメージの色より今の方がいいよ。途中で変えて良かったね」と言われました。私はこういう風に途中で色彩イメージを変える事がよくあるのですが、そういうものの方がイメージそのままに仕上がったものより周りの評判が良い気がします。[汗]
あと、女の子が冬の寒さに負けないような元気な感じに描けたと思うので、自分ではそこが良いと思っています。手間と時間がかかったのは横の大きい妖精の服や羽根です。[氷か水晶のような部分。]スケルトン好きなもので、つい力が入るようです。[笑]ちなみに裏面のメーテルもどきの女性が気に入っています。
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